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整理整頓‐キッチン編

キッチンの整理整頓に関しては、個人的には独自の考えを持っている。キッチンは通常の意味での整理整頓をしないことで、かえって固有の整理整頓がなされる場所だと考えられる。つまり、片づけないことでかえって存在感が出てくる、住まいの中でも希有な場所、それがキッチンなのである。もっとも、これは何も食べ終わった皿類をそのまま流しに放置するとか、切り残しの野菜くずを俎上に放っておく、というのが様になる、というわけではない。雑然と散らかしておくこと、それはどんな意味においても単に整理整頓ができていないということにとどまる。

ここで、整理整頓しないことがかえって整理整頓になるというのは、いわばむき出しの整理整頓のことを差す。すなわち、包丁は壁に備え付けた磁石棒に貼り付け、鍋フライパン類は西洋料理店の厨房よろしく壁掛けむき出し。皿類も仕舞わず立てかけておく。そんな具合に、キッチンを「整理整頓」するのである。個人的には、そうすることでキッチンがキッチンらしくなる、キッチンが生きてくると思っている。皿鍋包丁フライパン、スプーンにホークにフライ返し、どれを取っても、キッチンを飾り立てぬものはなし。男子厨房に入るべからず、は、今の時代もはや流行らぬ死語に近いものだと思っているが、それに変えて、皿鍋スプーンは食器棚に入れるべからず、というのはいかがなものか。

テーマ : 片付けられない女 - ジャンル : ライフ